皆様こんにちは。
居酒屋で飲む一杯目。
かつては「とりあえずビール」でしたが、
近年は「カシス男子」なる言葉ができるほど、
「カシスソーダ」や「カシスオレンジ」等、
リキュール系から始める方も増えましたね。
すっかり定番化した、
カシスのオシャレで美味しいカクテルですが、
缶入りの酎ハイなどでは
本物のカシスリキュールが使われないことも多く、
風邪薬のシロップの風味がするというレビューもあり、
元となるカシスリキュールに注目することは
あまりないかもしれません。
そこで、カシスリキュール本来の味わいを再確認するべく、
BRIOTTET社のクレーム・ド・カシス・ド・ディジョン*3種類
+おまけとしてBRIOTTET社以外の
クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン2種類、
合計5種類の飲み比べを行いました。
※クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン…ブルゴーニュ地方の中でもコート=ドール地区産の黒すぐりのみを使ったクレーム・ド・カシスはAOCの規定に則り「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」 (Crème de Cassis de Dijon) を名乗ることが許される
※他社さんのものは目隠しをしています。
そもそも、クレーム・ド・カシスって?クレーム・ド・カシス説明ページへのリンクはこちら👉
テイスティングは、マスク着用、距離をとって
感染症対策をしながら行いました。
こうして見ると、ひとくちにクレーム・ド・カシスといっても
全く同じ色のものはありませんね。
さて、いよいよテイスティングです!
テイスティングの際は、
贔屓目なしの正直な感想を得ることができるよう、
ブラインドで行いました。
グラスにA、B、C、D、Eのシールを貼り、
どのグラスがどの銘柄かを知らないままに評価しました。
弊社には、複数の酒類の資格を持つソムリエ社員から、
お酒はそんなに飲まないよという社員まで様々。
テイスティングの感想もバラエティーに富んだものとなり、
同じ商品でも異なる視点から客観的に再評価することができました。
以下、感想をまとめてみました。
① BRIOTTET社クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン
「スペシャルバー」
:エキス分62.5%、アルコール度数15%、1,000㎖¥2,200
<試飲後の感想>
- 明るめのルビー色。ラズベリー、すぐりやミント、
淹れたての紅茶をも思わせる個性的な甘い香り - チェリーのような果実味を残したさわやかで
飽きのこない、何杯でもいける味わい - 外観、香り、味わい全てのポイントにおいて
そのチャーミングな長所がはっきりと際立っており、
とてもバランスが良い - 万人に愛される美味しさで、
コストパフォーマンスも素晴らしい - 普段飲みでもパーティーシーンでも、
オケージョンを選ばずに楽しめる使いやすさがある
② BRIOTTET社クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン
「プレミアム」
:エキス分70%、アルコール度数20%、700㎖¥4,400
<試飲後の感想>
- 明るいルビーやラズベリーを思わせる、
華やかで鮮やかな美しい色合い - 他のカシスにみられる赤系果実とは異なり、
黒系果実や、フレッシュな生の果実味を感じる味わい - すっきりとした甘酸っぱさの中に
わずかにビターな要素も感じられる、上品な味わい - 滑らかな口あたり
- これぞ「大人のための本物のカシス」
③ BRIOTTET社クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン
「ジェラール」
:加水一切無し、エキス分80%、アルコール度数20%、700㎖¥11,000
<試飲後の感想>
- プレミアムよりも少し落ち着いた印象の、
美しいルビーやラズベリー調の色合い - 苺やラズベリーの上品な香りと、
濃厚かつ滑らかなシルクのような舌触り - アルコールを感じさせない心地の良い余韻
- とろみの中に素晴らしくバランスの良い酸味とほのかな渋みがあり、
その奥行きの深さにより他とは一線を画す上品さが生まれている - それだけで美味。忘れられない味わい
④ 1のスペシャルバーと同価格帯の
クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(目隠し)
:700㎖アルコール度数20%
- ガーネットに近い明るいワインレッド
- 木苺、バラの石鹸のような甘い香り
- フルーティーでベリーシロップのようなとろみがある濃厚な甘さ
- 甘さと少し舌に刺すような刺激が残る後味
- 飲みやすく、お手頃価格で使いやすい
⑤ 2のプレミアムと同価格帯のクレーム・ド・カシス(目隠し)
:700㎖アルコール度数20%
- ガーネットに近い濃い目のラズベリーレッド
- ラズベリー、ジャム、ブルーハーブに少しアルコールを感じる香り
- 濃厚でとろみがあり、味がしっかりしている
- 滑らかな舌触り
- 長い余韻、舌にアルコールが若干残る後味
※上記はあくまでもブラインドで飲み比べをした個々の感想です。
テイスティング終了後、
参加者にはA〜Eそれぞれどの銘柄のカシスリキュールか種明かししました。
どのクレーム・ド・カシス・ド・ディジョンも
カシスリキュールならではの美味しさがあり、
1つとして同じものがないことに感動を覚えました。
冒頭でも触れたとおり
「カシスもどき」のようなリキュールを
見かけることが多くなりましたが、
改めて本物のもつ味わいの深さを感じ、
それぞれのボトルに込められた生産者の思いに拍手を送りたくなりました。
また今回の飲み比べでは、
弊社が日本の正規代理店としてお取り扱いする
BRIOTTET社のクレーム・ド・カシス3種類
それぞれの個性を再発見することができ、
その品質の素晴らしさを改めて実感することもできました。
BRIOTTET社はディジョンで唯一、
全てのカシスリキュールにおいて
ノワール・ド・ブルゴーニュ100%を使用する生産者です。
ノワール・ド・ブルゴーニュ…カシス(クロスグリ)の中でもクレーム・ド・カシスのために品種改良されている、ブルゴーニュ地方、特にディジョンの気候や土壌に適した理想的な品種。
香りが強く、色合いが濃く、味も濃厚であるという特徴があり、数あるカシスの品種の中でもクレーム・ド・カシスの原材料として最も美味しい品種とされている。
ノワール・ド・ブルゴーニュを
一部使用したクレーム・ド・カシスは存在しますが、
ノワール・ド・ブルゴーニュは高価な上に
収穫量が限られているため、
大量生産を行っているメーカーには
ノワール・ド・ブルゴーニュ100%の
クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンを
作ることは難しいのだそうです。
ですから、100%ノワール・ド・ブルゴーニュ
を使用したクレーム・ド・カシス、
しかもカシス・ド・ディジョンを
名乗れるものはどうしても高価になります。
今なお家族経営を守り、
古くからの周辺地域との繋がりを大切にしている
BRIOTTET社だからこそ、カシスの原材料は
ディジョン近郊のノワール・ド・ブルゴーニュ100%を可能とし、
クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンでありながら、
ドラフトワイン・システムだけが日本で販売している
お求めやすいスペシャルバーや
製法に極限までこだわったジェラールなど、
品質の高いカシスリキュールを提供することができます。
よろしければ、皆様も「本物のカシスリキュール」が持つ味わいを
ぜひお試しください。